ロマンのある話
もうすぐ今年も終わり。年の瀬ですよね。今年も早かった。
そんな今日はロマンのある話をお届けいたします。えぇ年の瀬何も関係ないです。
ロマンのある話というか、「ちょっとした裏がありそうな話」がとても好きなんです私。
どんなのだよって言われたらあれです。初代ポケモン赤緑に存在したらしい「ゲンガーはなかやまこうよう」とか、Zガンダムのエゥーゴとティターンズの成り立ちの裏を取るとアナハイム社がつながっているとか。そういうやつです。
今の時代、ネットでちょっと調べると割といろんなことが出てくるんですけど、やっぱり気になったことを調べるのってすげぇ勉強になるんですよね。
だから私は、気になることは逐一ネットで調べるんですけど、どうしてもその中にはロマンというか、少し薄気味悪いけど、こういうことだったのかすげぇみたいな話も存在するんです。私の好みは都市伝説よりも信憑性があるけど、嘘かもしれない程度のレベルのやつなのです。(伝わりにくいかもしれませんが)
で、ですね。僕が中学生頃からずっと不思議に思っていたことがあるんですよね。その名も
なぞのばしょ
これはニンテンドーDSのソフト、ポケットモンスターダイヤモンド・パールに存在する「なぞのばしょ」ってマップのことなんですけど・・・。
多分ご存じの方も多いと思いますが、一応知らない方に向けて解説を書いておきます。
なぞのばしょとは・・・
・ポケットモンスターダイヤモンド・パール(以下DP)に存在するバグマップ。
・DPのシナリオラストに値する四天王戦のステージで海のマップでしか使うことのできない「なみのり」という技を使用したバグである。
・「なぞのばしょ」は四天王戦のマップの扉に向かって「なみのり」を使用し、扉を突き破ることで到達できるマップである(他にも2つ到達方法が確認されている)
・「なぞのばしょ」のマップ内のグラフィックは主人公以外は真っ黒であり、建物や障害物といったものが一切存在しない。
・特定歩数をなぞのばしょ内で進むことで本来到達することができないマップへと到達することができる。
まぁだいたいこんなもんです。要は特定条件を満たすことで侵入できる、主人公以外は真っ暗闇の世界がなぞのばしょなんですけど、これほんとDP発売当初馬鹿みたいに騒がれたんですよ。
その理由の一つとして、通常プレイでは入手できないポケモンを入手することができるってのがあってですね。
このDPっていうソフトはおそらく当時ポケモン史上最高数の伝説ポケモンが存在していたんです。
シナリオ自体に組み込まれているポケモンと、各地のマップの奥に潜んでいる伝説のポケモン、各地を飛び回るポケモンと、その数の多さに初見プレイ時、ワクワクしながらゲームをプレイしていました。
で、ですね。今でこそ当たり前のWi-Fi環境ですが、DPは発売当時ニンテンドーDS初対応のポケモンだったんですよね。つまり今みたいな配信限定ポケモン(映画を見に行ったりなどでWi-Fiで手に入れれるポケモン)が存在していなかったんです。
厳密に言えば赤緑のコロコロミュウ、金銀クリスタルのWHFセレビィや、RSのデオキシス、FRLGのルギアホウオウがありましたが、どれも公式情報内のポケモンでした。
ところがです。ネットでこの「なぞのばしょ」が発見されてから正規プレイじゃ姿を見せなかったポケモンがゲーム上に2種類ふっと姿を見せたんですよね。
それが「ダークライ」と「シェイミ」っていう二体のポケモンなんですけど、こいつらだけは数多かったDPの伝説のポケモンの中でも、どうしても正規プレイじゃ捕まえるどころか姿を拝むことすら出来なかったんです。(データ解析で存在自体は確認されていたため、映画配布が予測されていた)
それがです。なぞのばしょへ入り、規定歩数を進んだ後、「たんけんセット」というアイテムを使用することで、ダークライのいる「しんげつじま」とシェイミのいる「はなのらくえん」へと入ることができ、配信されるはずであったこれらのポケモンを入手することができたんです。
さらにしんげつじまやはなのらくえんを目的とせず歩き続けた場合、
・ソノオのはなばたけ
・なぞのばしょ
・テレビコトブキ
・なぞのばしょ
・探検セット?かなにか地下に関連するBGM
・もどりのどうくつ
の順番にこれらのマップ名が表示され、たどり着くことが検証されています。
おそらく、おそらくたまたまなんですよ。この順番って。でもね、DPのミオシティの図書館にこんなことが書かれた本が登場するんです。
「うみや かわで つかまえた ポケモンを たべたあとの ホネを きれいに きれいにして ていねいに みずのなかへ おくる
そうすると ポケモンは ふたたび にくたいを つけて このせかいに もどってくるのだ」
えっ・・・ポケモンって食えるの・・・?ってのはまた別の機会にして・・・
そしてDPには前述したとおり、通常プレイで各地の奥地へ進むと伝説のポケモンが眠っているマップが存在します。
その地域の一つに「もどりのどうくつ」って言うマップが存在するんですけど、この洞窟の入り口の手前に橋の掛かった池が存在するんですよね・・・。
更に洞窟は霧がかかっているし、プレイ当時
「うわー絶対ここ三途の川じゃんここ食べた後のポケモン水の中に送るところでしょこれ・・・こえーよ・・・」
って思ってたんですよね。このもどりのどうくつの奥地に潜むポケモンはこの世と別世界を行き来するポケモン「ギラティナ」だから余計そう思えて仕方ない・・・。
なぞのばしょを進んでいったその先にはソノオのはなばたけがあって、更に奥にすすむともどりのどうくつへとたどり着いて・・・
それより先に進むとバグが起きて主人公が行動できず、真っ暗闇のなぞのばしょに閉じ込められて出られなくなるんです・・・。
「は、はは・・・死後の世界に迷い込んでそのまま死んじゃったんじゃないのこれ・・・?」
当時プレイしていて本気でそう思ったのを今でも鮮明に覚えてます・・・(笑)
で、本題なんですけど「なぞのばしょ」はバグマップなのになぜ「なぞのばしょ」なんて名前が付いているんだと思います?
もうね、ほんとこれ不思議でたまらんのです。「なぞのばしょ」の発見からもうすぐ10年が経とうとしている現在は
・なぞのばしょはデバックゾーンだった。
・空き容量埋めとしての、初代赤緑の「けつばん」のような存在。
・システム上でのマップ移動を行うための座標指定マップ
などと解析が進んでおり、(少し専門的な話になるので、気になる方はググれば良いと思います)技術上のバグと解明されてきておりますが僕が言いたいのはそこではなくて。
デバックゾーンにしろ、座標指定エリアだったにしろなんで「なぞのばしょ」という名前をつけて、それが複数存在するのかという話です。
前述したようになぞのばしょへ入る場所は現在確認されているもので3箇所あり、たとえそれらが同じ「なぞのばしょ」へ通じているとしても、その「なぞのばしょ」を歩き続けることにより、はなばたけやテレビコトブキ、もどりのどうくつを経由し、また別のなぞのばしょへ到達しているのです。
もし「なぞのばしょ」がかつての「けつばん」のように意図して名付けられたデバックゾーンだったならその性質上「なぞのばしょ1」「なぞのばしょ2」のように各なぞのばしょ毎にナンバリングされていてないと効率的ではない気がするんです。
また、座標指定マップとしての役割を担っているのならそのマップ自体に「なぞのばしょ」というマップとしての名前をつける意味がわからないんです。
もし仮に座標指定システムを担っていたなら、それはポケモンというゲームを動かすためのシステムなのでそもそも通常プレイでは入ることを想定していないはずですから。
単純な予期せぬバグならなおさらです。バグだというのなら「なぞのばしょ」と呼ばれるマップに侵入した時点でそれは「なぞのばしょ」ではなく既存のマップ名などが表示されるわけじゃないですか。
なぜ「なぞのばしょ」という名前なのか・・・・。
ではバグじゃなく、意図して用意されたのかと言われると、そうとは考えにくいのです。
理由は明白。このバグで多数のDPプレイヤーが操作不可能な状態に陥り、データを破損させて大騒ぎになった時、任天堂が大慌てで「なぞのばしょ」の存在自体をなくす改良パッチを配布しているからです。
初代時代ならいざしらず、ここまでビッグタイトルとなったポケモンの最新作をデータ破損がある可能性があるものを残したまま意図的に販売するとは思えませんので・・・・。
もしくは「なぞのばしょ」というマップ自体は存在していて、映画配布等で解禁されるシナリオの予定だったが、配布前に「なぞのばしょ」自体に特殊な方法で入ってしまったために起きたバグで真っ暗な世界が出来上がってしまったか。
これに関しては、実際にDPには2015年現在になっても正規のプレイでは入手できない「メンバーズカード」「オーキドのてがみ」「てんかいのふえ」という3つのアイテムがデータ上には存在していて(おそらく映画等の特典配布アイテムを予定していたのであろう)、これらをデータ改ざんにより入手して使用し、検証してみたプレイヤーによって、
メンバーズカード→ダークライがいる「しんげつじま」へ行くイベント
オーキドのてがみ→シェイミのいる「はなのらくえん」へ行くイベント
てんかいのふえ→アルセウスのいる「はじまりのま」へ行くイベント
の発生条件アイテムということが判明しています。
つまりこれらのイベントの中に本来なら絡んできていたであろう場所が「なぞのばしょ」の正体という考察もなされているわけなのですが・・・。
これには一つの大きな穴があるんです。
それは「なぞのばしょ」から「たんけんセット」を使用して入る事ができ、入手できる正規プレイで入手不可能なポケモンがダークライとシェイミの2体だけだからということです。
前述のとおり、データ解析により、ダークライ、シェイミの存在が世に知れ渡っていたのと同じようにまた、アルセウスというポケモンのデータもDP内には存在することだけは明らかになっていました。
が、しかし、どう解析しても「なぞのばしょ」からはアルセウスのいる「はじまりのま」へと飛ぶことができなかったのです。ダークライとシェイミのいる「しんげつじま」と「はなのらくえん」へはいけるのに。
これはかなーーーーり専門的な話になるのですが、どうやらアルセウスのいる「はじまりのま」は本来正規プレイでプレイするマップとは別の高さの座標軸にマップ設定されているようなのです。
つまりどういうことかというと、「なぞのばしょ」とは、通常プレイで遊ぶためのマップの座標指定プログラムであり、通常プレイ用のマップの座標高度に設定されているということならしいです。
ダークライやシェイミのいる「しんげつじま」と「はなのらくえん」はたまたま、通常プレイ用のマップと同じ高さのマップとして座標登録されていたマップだったため、座標指定プログラムである「なぞのばしょ」へ進入し、「なぞのばしょ」内の特定の場所へ行き、「たんけんセット」を使用してセーブをし、マップ情報をメモリ等から再読み込みすることで、正規のアイテムを使用して、イベントを起こさなくてもワープが起きて目的地へたどり着けるというわけですね。
でも「はじまりのま」だけはその高さの座標軸が「なぞのばしょ」とは別の座標で設定されているから、どうあがいても別の高さの座標軸へはワープできなかったというわけなんだそうです。
なので、「はじまりのま」へは、「てんかいのふえ」を使用した時にプログラミングされている「高さの座標軸をはじまりのまの存在する座標軸までワープさせる」というプログラムが起動させる。という条件を満たさないと入ることができないわけです。
なのでこれらのことから「なぞのばしょ」は配布イベントのための空マップではなく単なる座標指定マップだったということがわかるわけなんですね。
ははーんなるほどねぇそれがなぞのばしょの正体ってわけか・・・
でもね
なぜゲームフリークはこのマップに「なぞのばしょ」というマップ名をつけたのか。
これは解決してないんですよ・・・。
結局、なぞのばしょからはなばたけ、もどりのどうくつへ、そして最後に動けなくなるなぞのばしょへたどり着くこのルートとギラティナというポケモンの存在はどうもこのルートが生命の死や死後の世界を意図的に暗示しているような気もするわけです。
きっと座標指定マップなんでしょう。でもね、それだと「なぞのばしょ」という名称が結局何だったのかの説明がつかないんです。
ゲームフリークスタッフの遊び心でかつての「けつばん」を新たにネーミングをしたのか・・・。
それとも死後の世界のような意図したネーミングだったのか・・・。
結局、「なぞのばしょ」がなんなのかは開発者以外は誰にもわからないんです。
なんか不気味なロマンを感じますよねぇ・・・(オチはない)